拾穂文庫第三分室撮影地案内

明治村


正式名称は「博物館明治村」公式サイト)。所在地は愛知県犬山市の郊外。名鉄犬山駅から、バスで結構揺られていきます。園内はとにかく広大。全部見てまわるのには、たっぷり一日かかります。

1965年開村。世間がレトロブームだと言い出すずっと以前から、貴重な近代建築を移設・保存してきました。近代建築というと「洋館」のイメージが強いですが、芝居小屋・銭湯・床屋や蔵など、明治以降に建てられた「日本家屋」も移設されています。

1丁目〜5丁目とあるのは明治村内の配置です(2007年12月現在の公式サイトの地図による)。

*     *     *

このページで「現在」とあるのは、私が訪問した2002年8月。CWを知って、「中世ファンタジー」に使えそうな手頃な素材を探していた時期です。洋風建築だけでなく「和風」な建築ももっと撮ってくればよかったと後悔しています。

明治村の建築物を扱ったほかの素材サイト



1丁目


旧 大井牛肉店

【拾穂文庫符号】Mj_Og**
【竣工】1887(明治20)年頃

Mj_Og01.jpg

外国商館が立ち並ぶ神戸元町にあった牛肉販売と牛鍋の店。現在、内部は実際に牛鍋屋として営業している(私は入ってない)。

旧 三重県尋常師範学校・蔵持小学校

【拾穂文庫符号】Mj_Sc**
【竣工】1888(明治21)年
【設計】清水義八

Mj_Sc03.jpg

三重県庁舎と同じ清水義八の設計。「尋常師範学校」は小学校教師の育成を行う学校。この建物は1923年に名張市に移築され、小学校として用いられていた。明治村へは、特徴的な玄関部分と教室二つ分を移築。建物正面を撮ろうとすると、背後の空に架かる高圧電線が写って少々困る。

旧 聖ヨハネ礼拝堂

【拾穂文庫符号】Mj_Jh**
【竣工】1907(明治40)年
【設計】ガーディナー

Mj_Jh02.jpg

京都・河原町五条にあった日本聖公会(英国国教会系)の教会。宣教師で建築家であったアメリカ人ガーディナーの設計。

旧 学習院長官舎

【拾穂文庫符号】Mj_Gi**
【竣工】1909(明治42)年

Mj_Gi01a.jpg

和洋の建築様式をつなぎ合わせた建築。

旧 西郷従道邸

【拾穂文庫符号】Mj_Sg**
【竣工】明治10年代(1877〜1886)

Mj_Sg01.jpg
Mj_Sg05a.jpg

西郷従道(1843〜1902)は海軍の創設に関わって海軍大将まで登り、海軍大臣・内務大臣を歴任するなど、明治政府の中枢にいた元老。しかし、「西郷隆盛の弟」という説明で片付けられてしまうこともままある、ある種不幸な人物。

この建物は、東京・上目黒の邸宅内に設けた接客用の洋館で、明治10年代(1877〜1886)に完成。軒先を飾るレース状の板飾りの様式から、フランス人レスカスの設計かと推測されている。重要文化財。現在、内部には喫茶店が営業している。

旧 鉄道局新橋工場

【拾穂文庫符号】Mj_Sb**
【竣工】1889(明治22)年

Mj_Sb01.jpg

国産鋳鉄柱で組み立てられた工場建築。キングポストという洋式の小屋組(屋根の構造)を用いることで、柱のない広い内部空間を実現している(とはいえ、拾穂文庫に内部の素材はなし)。現在、内部には明治天皇の御料車(お召し列車)を保存。

旧 三重県庁舎

【拾穂文庫符号】Mj_Mp**
【竣工】1879(明治12)年
【設計】清水義八

Mj_Mp10.jpg
Mj_Mp04.jpg

設計の清水義八は三重の棟梁。この時期多く建てられた、ベランダを廻した擬洋風官庁建築。重要文化財。


2丁目


旧 千早赤阪小学校講堂

【拾穂文庫符号】Mj_Ca02

Mj_Ca02.jpg

 

旧 第四高等学校物理化学教室

【拾穂文庫符号】Mj_4k**とMj_Ca01

Mj_4k01a.jpg

 

旧 清水医院

【拾穂文庫符号】Mj_Si**
【竣工】明治30年代(1897〜1906)

Mj_Si01a.jpg

木曾路の宿場町・須原で、地元出身の医師が開業した医院。建物は明治30年代(1897〜1906)に建てられたらしい。

旧 札幌電話交換局

【拾穂文庫符号】Mj_Sd**

Mj_Sd01.jpg

 

旧 京都七条巡査派出所

【拾穂文庫符号】Mj_7h**

Mj_7h01.jpg

 


3丁目


旧 北里研究所本館

【拾穂文庫符号】Mj_Kz**

Mj_Kz01.jpg

 

旧 品川灯台

【拾穂文庫符号】Mj_St**

Mj_St01.jpg

 

旧 菅島灯台付属官舎

【拾穂文庫符号】Mj_Tk**

Mj_Tk02.jpg

 

旧 長崎居留地二十五番館

【拾穂文庫符号】Mj_Ng**
【竣工】1889(明治22)年

Mj_Ng01.jpg

1889(明治22)年に建築された外国人住居。平屋建てで三方にベランダを廻らす形は幕末以来の初期の様式らしい。

旧 神戸山手西洋人住居

【拾穂文庫符号】Mj_Kb**
【竣工】明治20年代(1887〜1896)

Mj_Kb01.jpg

 明治20年代(1887〜1896)に建築された外国人住居。上の長崎居留地二十五番館より洗練された、より本格的な西洋館になっているらしい。

旧 宗教大学車寄

【拾穂文庫符号】Mj_Sk**

Mj_Sk01.jpg

 


4丁目


旧 第四高等学校武術道場 無声堂

【拾穂文庫符号】Mj_Ms**

Mj_Ms01.jpg

 

旧 日本赤十字社中央病院病棟

【拾穂文庫符号】Mj_Sj**
【所在地】

Mj_Sj02a.jpg

1890(明治23)年、東京・広尾に建築された日本赤十字社(1886年発足)の木造洋式病院。

旧 歩兵第六聯隊兵舎

【拾穂文庫符号】Mj_6i**

Mj_6i02a.jpg

 

旧 名古屋衛戌病院

【拾穂文庫符号】Mj_Ej**

Mj_Ej01.jpg

 

旧 ブラジル移民住宅

【拾穂文庫符号】Mj_Br**

Mj_Br01.jpg

 

旧 工部省品川硝子製造所

【拾穂文庫符号】Mj_Gr**

Mj_Gr01.jpg

 

旧 宇治山田郵便局

【拾穂文庫符号】Mj_Uy**

Mj_Uy01.jpg

 


5丁目


旧 聖ザビエル天主堂

【拾穂文庫符号】Mj_Xa**

Mj_Xa02.jpg

 

旧 大明寺聖パウロ教会堂

【拾穂文庫符号】Mj_Dp**

Mj_Dp01a.jpg

 

旧 内閣文庫

【拾穂文庫符号】Mj_Nb**

Mj_Nb01.jpg

 

旧 天童眼鏡橋

【拾穂文庫符号】Mj_Tm**

Mj_Tm01.jpg

 



《参考文献》
博物館明治村編『博物館明治村ガイドブック』(名古屋鉄道株式会社、2003年)

背景写真撮影地案内 |

inserted by FC2 system